9月後半の週末、2週にわたって、オットの友だちのワイナリーにぶどうの収穫のお手伝いにいってきた。ワイン用のブドウの収穫のことを、フランス語ではla vendangeという。
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朝8時集合。友だちのワイナリーは、ウチから車で20分ほどのところにある。朝7時半ごろ家を出るときはまだ辺りは暗く、到着するころようやく朝が開けてくる。この時期はもうしっかり肌寒くてウィンドブレーカーが必要。
畑もひとつひとつの木もしっかり手が加えられていて、とってもきれい。芸術。
各列数人ずつに分かれて収穫していく。傷んだ部分は取り除きながら、ひとつひとつ丁寧に。
日本でぶどう狩りといったら、頭の上に垂れ下がるぶどうを手を伸ばして収穫という感じだけど、ワイン用のブドウの木って背が低い。なので収穫は中腰、立ち膝、ヤンキー座り。この低姿勢がけっこうキツくて、長時間やってるとあちこち体が痛くなってくる。
この日収穫したのはメルロー。ものすごく立派なぶどうで、手に受けるときの重みがすごい。食べてもおいしかった。
8時集合で即作業開始し、11時ごろ休憩。コーヒー、ジュース、パテ、パン、パウンドケーキなどが振舞われる。あともちろんワインもw。
元気を補充して仕事に戻り、13時ごろまで続ける。
みんな疲れてきて無口になるのだけど(笑)、このバケツいっぱいのぶどうを見ると幸せな気持ちになる。収穫って嬉しい。
半日終えるころには、ぶどうの糖分と色素で手はべたべた、爪は紫(笑) 。手袋すればいいんだけど、素手のほうがやりやすいんだよね。
ボランティアを募るときは、ワイナリーがランチをふるまってくれる。鍋一杯にどんっと料理した田舎料理なメニューが多い。もちろんワインもたっぷりと。秋晴れの空の下でのごはんは最高。
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ここのワイナリーはEntrasといって、赤白のワインのほかに、この地方特有のフロックやアルマニヤックを生産している。10年程前に息子(オットの友だち)が継ぎ、オーガニックに転換した。それまでのやり方を変えることで、お父さんとぶつかったりしたらしい。そりゃそうだよな、お父さんもこれまで信念とプライドを持ってワイン造りをしてきたんだから。いまではお父さんもオーガニックに賛同して息子を支えている。
www.domaine-entras.fr
この地方(Gascogne)は、去年は雨が多くワイナリーはかなりのダメージを受けた。Entrasも、実に90%のぶどうが病気でやられてしまい、収穫するぶどうがほぼなかったため去年はお手伝いに行かなかった。今年はフランスの北東のほうは作が良くなかったらしいけど、ガスコーニュ地方は量・質ともに良い年だったらしい。
今年私たちが収穫をお手伝いしたのは、Lo CèuとColinaというワインにつかうブドウ。
出来上がってくるのが楽しみで仕方ない!